その1:片腕の女子大生

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片腕の女子大生
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私がまだ若かった大昔(笑)、アルバイトさんの募集から面接、作業の説明などは、総て自分で行っていました。ポスティングは気候に左右されるお仕事でもあります。特に夏は暑いこともあり、毎年必ず人手不足になりがちでしたが、夏休みに入った大学生の力がとても助かる戦力でもありました。

当時、私は約1時間半~2時間もかけて面接時に『ポスティング作業』についての説明をしておりました。チラシがはみ出た状態でポスティングするとどうなるのか?キチンと折ってポストに入れないと、ポストの中でどういうコトが起こるのか?管理人さんにご挨拶してからポスティングする必要性は?というような、実際の作業についての注意点について面接を受けた方たちが『自分ごと』として認識できるよう、解りやすく丁寧に解説していたので、とても時間がかかったのです。(^_^;)

だからこそ…ではないですが、1時間半~2時間もの説明を聞いて頂いた面接者には「さぁ。こういう内容ですが、もし自分で『出来る』と思えるようなら、今、この場で採用しますよ」と出来る・出来ないの意志を確認し、もし『出来ます!』という事なら全員採用していたのです。

当時はまだWEBなど無く、アルバイトの募集は専門誌で行ってました。「何人来ても助かる!」という状態だったため、特に夏場は募集広告を増やし、頻繁にこの1時間半~2時間ものポスティング説明を行っており、毎回の説明会には大学生を中心に7~10名ほどの方が見えられました。体力を使う仕事なので、男の子ばかり…と思われがちですが、私が現場を切り盛りしていた時は女の子も結構おりまして。きめ細かく丁寧にお仕事してくれるので、彼女たちはとても重宝していたのです。

とある年の真夏、ある女子大生がポスティングのアルバイトにエントリーしてきました。いつものように熱く説明→本人の意思確認→採用という流れを経て、彼女は初の出勤日を迎えました。

しかし…よーく見てみると、半袖のTシャツから出ている右側の腕がありません。説明会の時は人が多く、気づかなかったのですが、彼女は片腕だったのです。

その2に続く

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